センター長挨拶

  大学は知を育み、伝え、社会に還元する場です。その営みを支えるものの一つが情報基盤です。情報基盤は今や単なる技術ではなく、学びや研究を可能にし、学内外との知的な交流を支える土台として機能しています。

  岩手大学情報基盤センターは、この基盤の整備と運用を担っています。本センターでは、専任教員、技術職員、事務職員が連携し、各部局と協働する体制のもと、主に次の二点に取り組んでいます。

  第一に、学内の情報環境の安全性の確保です。現代はデジタル化が急速に進み、社会のあらゆる領域で情報の生成と流通が加速しています。AIやデータサイエンスの発展は知の在り方に新たな議論をもたらす一方、サイバー攻撃は巧妙化し、情報漏えい等のリスクも高まっています。このような状況のもと、本学でも脅威に対応する体制の整備と継続的な運用が不可欠です。情報基盤センターでは、日常的な監視・対応、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)の運営、情報セキュリティに関する啓発活動などを通じて、学内で利用される情報やシステムの信頼性の維持に努めています。

  第二に、情報教育の充実です。近年は、社会においてデータを適切に扱い、情報を主体的に活用する力の育成が広く求められており、高等教育においてもその重要性が増しています。本学では、学生が情報技術の基礎的理解を養う授業を提供し、各分野の専門教育と結びつきながら、その育成を図っています。さらに、令和6年度文部科学省補助事業「デジタルと掛けるダブルメジャー大学院教育構築事業~Xプログラム~」の採択を受け、令和8年4月より「DX of Education[DX.E]教育実践学×情報学分野高度専門人材養成プログラム」が本格実施されます。教育と情報技術の接続を意識したこれらの取り組みも、本学にとって新たな挑戦です。本センターは、こうした教育活動を支えてまいります。

  情報基盤は、センターの専門スタッフだけで維持されるものではありません。すべての教職員と学生の参画があってこそ、大学全体として安定的な情報環境が実現されます。今後も、本学の教育・研究・社会連携を支える基盤として、着実に整備を進めてまいります。引き続き、皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。

令和8(2026)年4月
情報基盤センター長 金沢文緒